ファンマーケティングとは?メリット・デメリット、実践のポイントを解説

  • 公開日:2022/08/17

SNSの普及により企業と顧客のコミュニケーションが活性化し、さまざまな媒体で両者が接触できるようになりました。こうした中、顧客との関係性を強化し売上向上を目指す「ファンマーケティング」が注目を集めています。

しかしファンマーケティングがどのようなものか詳しく知らない方も多いのではないでしょうか?

そこで今回はファンマーケティングについてメリットやデメリット、実践のポイントまで詳しく紹介します。ファンマーケティングを自社に取り入れ実践したいマーケティング担当者はぜひ参考にしてみてください。

ファンマーケティングとは何か

ファンマーケティングとは自社へのロイヤリティが高い顧客であるファンとの関係性を強化し売上を伸ばすマーケティング手法のことです。

マーケティング理論の「パレートの法則」によれば、全体の売上の80%は商品に対してロイヤリティの高い20%のファンが購入していると言われています。

ファンマーケティングではこの20%のファンに対して多くの接触機会を設けてコミュニケーションを取ることで売上を最大化させる手法です。

ファンマーケティングが注目されている理由

ファンマーケティングが注目されている理由は新規顧客獲得よりも既存顧客のリピートの重要性が増しているからです。
新規顧客獲得は既存顧客のリピートよりも5倍のコストがかかるとされており、既存顧客から売上をあげるほうがコストパフォーマンス良く売上の最大化を目指せます。
もちろん新規顧客獲得も重要ではありますが、近年は市場環境の変化が激しいため安定した事業成長を続けるためにも、既存顧客へのアプローチを充実させ長期的に安定した売上を作ることが重要視されています。

こうした背景から既存顧客からの売上を最大化できるファンマーケティングが注目されているのです。

ファンマーケティングのメリットとデメリット

ここではファンマーケティングのメリットとデメリットについて解説します。
以下で詳しく解説するのでファンマーケティングを行う前に事前にチェックしておきましょう。

メリット

まずファンマーケティングのメリットとして、以下の3点が挙げられます。

①顧客が自ら宣伝してくれる
②顧客の声を収集しやすい
③売り上げの安定につながる

①顧客が自ら宣伝してくれる

ファンマーケティングでは顧客が自ら宣伝してくれる効果を狙えます。自社や商品へのロイヤリティが高いファンは、自分が気に入った商品を他の人にも知ってもらいたい気持ちがあるため、自身のSNS等で商品紹介や口コミの投稿を行ってくれます。
消費者からの声は企業側のPRよりも説得力があり商品の信頼性を高めてくれるため、高い宣伝効果が期待できるでしょう。
また、ファンの投稿から自然に拡散されるため余計な広告費がかからない点も大きな魅力です。

②顧客の声を収集しやすい

商品に愛着のあるファンは企業側だけでは気づけない細かい改善点に気づいている可能性があります。
ファンマーケティングでは既存顧客とコミュニケーションを取る中で商品のフィードバックを手に入れやすく、改善点を把握し商品改良に取り組むことが可能です。
ファンからのフィードバックを取り入れることで、ファンの信頼を獲得し購買意欲を高められるでしょう。

③売上の安定につながる

売上の安定につながる点も見逃せないメリットです。ファンは商品売上の80%を占めると言われており、ファンマーケティングに取り組むことで安定した売上を確保でき良質なファンの育成にもつながります。
近年ではライフタイムバリューという顧客から生涯にわたって得られる利益が注目されており、ライフタイムバリューの最大化にもファンマーケティングが貢献してくれるでしょう。

デメリット

メリットの多いファンマーケティングですが、当然デメリットもあります。具体的には以下の2つが挙げられるでしょう。

①成果が出るまでに時間がかかる
②企業の成長意欲が薄れる

①成果が出るまでに時間がかかる

ファンマーケティングは成果が出るまでに時間がかかってしまうことです。一時的にファンとなる顧客は多いものの、リピートを繰り返すファンになるまでには何度もコニュニケーションを取り続ける必要があり長い時間がかかります。
長期的なファンが定着しなければ売上も安定しないため、一定の成果が出るまでに時間がかかることに注意しておきましょう。

②企業の成長意欲が薄れる

ファンマーケティングに注力するデメリットは企業の成長意欲が薄れることです。ファンマーケティングが成功し売上が安定すると、現状維持で問題ないという気持ちが生まれる可能性があります。
そうなると売上をあげるための行動をしなくなり、競合他社に抜かされるどころかファンが離れるケースもあるのです。
こうした状況にならないためにも常に成長意識を持ってマーケティング活動に取り組む必要があります。

ファンマーケティングを実践する際のポイント

ここではファンマーケティングを実践する上でのポイントを以下3点紹介します。

●SNSやオウンドメディアなど複数の接触ポイントをもつ
●ファンにささるコンテンツ提供
●ファンとコミュニケーションが取れる場を提供

ファンマーケティングに取り組む際には上記のポイントをしっかり意識しましょう。

SNSやオウンドメディアなど複数の接触ポイントをもつ

SNSやオウンドメディアなど複数のファンとの接触ポイントを持つことが重要です。最近ではSNSにも様々な媒体があり、自社のファンも複数の媒体を利用していることが多いです。
ファンに確実にアプローチできるよう複数の媒体からファンにアプローチしていきエンゲージメントを高める必要があるでしょう。
そのため複数の媒体で情報発信を行い、ファンマーケティングを進めていく必要があります。

ファンにささるコンテンツ提供

ファンとのコミュニケーションを通してロイヤリティやエンゲージメントを高めるには、ファンにささるコンテンツ提供が重要です。そのためには顧客データを収集・分析し、興味のありそうな話題を盛り込んだコンテンツを発信する必要があります。
顧客ニーズに最適化されたコンテンツを発信し続けることで、顧客満足度が向上し長期的なファンの育成につながるでしょう。

ファンとコミュニケーションが取れる場を提供

ファンマーケティングではファン同士のコミュニケーションも重要です。ファン同士のコミュニケーションが活性化すれば、ファンが新規顧客を呼び込み新たなファンを生み出す好循環が生まれる可能性があります。
そのためにもファン同士がコミュニケーションを取れる場を提供しましょう。企業にとってもファンの意見を拾いやすくなるメリットがあります。

ファンマーケティングの事例

ここではライブコマースを用いたファンマーケティングの事例を2社紹介します。

●阪神タイガース(グッズ販売)
●小学館(BE-PAL)

ファンマーケティング実施の際はぜひ参考にしてみてください。

阪神タイガース(グッズ販売)

阪神タイガースは自社で運営するプロ野球球団のグッズ販売をしており、タイガースファンとのエンゲージメント向上や新規ファン獲得を目的としています。

毎週土曜日に球場にあるショップからタイガースファンを集めてライブ配信を行っており、視聴者やゲストの掛け合いを通してタイガースファンとのエンゲージメントを高める活動をしています。

またこのライブ配信では商品紹介も行っており、気に入ったものがあればオンラインショップでそのまま購入可能です。ファンとのエンゲージメントを高めつつ、そのまま商品購入にまで繋げている事例です。

小学館(BE-PAL)

小学館では雑誌BE-PALの読者や自社のSNSフォロワーに向けてライブ配信を行っており、キャンプグッズの販売や自社の総合通販サイトへの送客を目的としています。

ライブ配信はキャンプ場から直接配信しており、紹介する商品の金属音やキャンプ場の静寂さを感じられるため、キャンプ場にいるかのような臨場感を味わえるのが特徴です。コロナ禍でキャンプができなかったファンに対してオンラインでキャンプに参加している感覚を味わえる配信を提供しており、ファンとのつながりを強化している事例です。

ファンとのコミュニケーションも取れる 「Live kit」

ファンとのコミュニケーションを取れる媒体やツールは数多くありますが、ライブコマースパッケージの「Live kit」もその1つです。
「Live kit」はライブコマースの企画・撮影・配信・分析までワンストップでサポートするサービスですが、ライブ配信中のコミュニケーション機能にも優れています。
例えば、Live kitのライブ配信では視聴者は会員登録不要かつ匿名コメントができるため、個人を特定されることなく気軽にコミュニケーションが取れます。
また、いいねボタン機能や投げ銭機能などエンターテインメント要素のある機能も備わっており、配信自体を楽しみやすくファンとの関係強化もしやすいのが特徴です。
ライブコマースでファンマーケティングにも積極的に取り組みたい方にはおすすめのサービスと言えます。

また、Live kitはIT導入補助金の対象に認定されています。
IT導入補助金を使うことでお手軽にサービスをご使用いただけます。詳しくはこちらの記事をご覧ください。
【最大補助率3/4以内】Live kit が「IT導入補助金2022」の申請対象に認定されました。

まとめ

ファンマーケティングを実施することで、自社商品を顧客が宣伝してくれたり安定した売上につながるなど多くのメリットがあります。
一方で現状維持にこだわりやすいなどデメリットもあるため、常に成長性を意識した取り組みが必要です。
ファンとのコミュニケーションを取れる媒体は数多くありますが、ライブコマースでのファンマーケティングを実施する場合は「Live kit」が有効な機能を多数備えているためおすすめです。
ファンマーケティングを成功させ、自社商品の売上を最大化させましょう。

Live kitに関するお問い合わせはこちらから。