ライブコマースの仕組みを解説。どうやって動画配信で商品を売る?

  • 公開日:2022/07/08

EC業界で注目されている販売方法の一つに「ライブコマース」があります。本記事では、ライブコマースへの参入を検討している方向けに、商品が売れる仕組みや、実際のやり方について説明します。ライブコマースのメリットや売れる理由についても詳しく解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。

ライブコマースとは?

ライブコマースとは、ライブ配信を通してユーザーの購入を促すオンライン販売の新しい方法です。ライブ配信で商品やサービスをリアルタイムに紹介することで、文章や画像だけでは伝わりにくい情報も提供できるなど、多くのメリットがあります。

ライブコマースは、新型コロナウイルスの流行で実店舗での接客が困難になったことから、中国において急速に広まりました。日本においても、小売り事業者をはじめ、様々な業界に徐々に導入が広がっています。新型コロナウイルスの流行前と比べると、導入している企業は国内だけで300%ほど増加したと言われています。通信技術や端末の性能の向上により、今後はますます普及しやすい環境が整うことが予想されます。
また、ライブコマースでは通常のECサイトと比べて購入率が高くなる傾向があります。実店舗に比べて低コストで運用でき、導入にかかる初期費用が抑えられることも魅力の一つです。

ライブコマースについて詳しく知りたい方はこちらもご覧ください
ライブコマースとは?注目される理由と活用するメリットを解説

ライブコマースでモノが売れる仕組み

動画を活用したオンライン販売には、YouTubeなどのサイトで商品を宣伝するといった方法があります。しかし「説明文に張り付けたURLからECサイトにアクセスする」「目的の商品ページを探す」といった手間をユーザーに与えることが課題でした。ユーザーがそれらの操作を億劫に感じれば、途中で離脱しかねません。

一方、ライブコマース機能を提供する専門サービスでは、配信ページでそのまま商品を購入することが可能です。ECサイトの商品ページなどに遷移したり、ブラウザやアプリを新たに起動したりすることなく、シームレスな買い物ができることが魅力と言えるでしょう。

ライブコマースの流れ・やり方

ここからは、ライブコマースの一般的な流れや、やり方を解説していきます。

ライブコマースの準備段階のSTEPについてはこちらからご覧ください。
ライブコマースの始め方。失敗と成功を分けるポイントとは

STEP① 挨拶・自己紹介

ライブ配信を開始したら、まず初めに、ライブ配信に出演する担当者の名前や立場、配信の目的などについて話します。外部のインフルエンサーなどを起用し、出演してもらうこともあります。なお、ある程度の視聴者を集めるためには、SNSやメールマガジンなどによる事前告知が欠かせません。

STEP② 商品紹介

実際の商品を映して、詳細や魅力を紹介します。実際に使用している様子を見せるなど、多くの情報を与えることを意識して紹介することがポイントです。

STEP③ 質問・コメント対応

商品を紹介しつつ、視聴者からの質問やコメントに対応していきます。実店舗で商品についての会話を交わすような感覚で、視聴者の不安や疑問点を解消していきましょう。対応の際には、質問やコメントをしてくれた視聴者の名前(ニックネーム)を呼ぶことも大切なコミュニケーションです。

STEP④ 購入

ライブコマースに特化した多くのプラットフォームでは、ライブ配信をしながらいつでも商品を購入してもらうことが可能です。配信画面の下部などにアクションボタンを設置することにより、視聴者が好きなタイミングで購入に踏み切ることができます

ライブコマースの配信方法

ライブコマースを行う際は、どのプラットフォームで配信するか検討する必要があります。代表的なプラットフォームやサービスについて見ていきましょう。

サービスタイプ別に詳しくまとめた記事はこちらからご覧ください
ライブコマースサービスにはどんなものがある?タイプ別にサービスを紹介

SaaS型

主にEC事業を展開する法人向けにライブコマースの機能を提供するサービスです。既存のECサイトにライブ配信機能を追加してライブコマースを行う方法と、独立したオウンドメディアとして立ち上げる方法があります。すでに自社のECサイトを構築しており、ユーザーの集客がある程度できている際に有効な方法です。また、コマース機能を実装しているサービスが多いため、ECサイトを持っていない事業者がライブコマースを開始する場合にも利用しやすい形態といえます。自社ECサイトの会員限定特典を用意する企画などを通して、自社(ECサイト)の会員を増やすことも可能です。

ECモール型

楽天市場やau PAYマーケットのようなECモールが出店社に提供するライブ配信機能を利用する方法です。すでにECモールに出品している場合はそのままライブ配信機能を使えるため、参入がスムーズです。ECモールには多くのユーザーがいることから、新たなユーザー層を獲得できる可能性も高まるでしょう。一方で、競合他社も出店していることが多いため、ライブ配信は視聴しつつも、最終的には店舗間で価格などを比較されて購入される可能性もあり、注意が必要です。また、多くのECモールで自社ECサイトや店舗への誘導に対して制限を設けており、自社ECや店舗の顧客を増やすことが難しい場合もあります。

SNS型

各種SNSが提供するライブ配信機能を使う方法です。操作に慣れている人が多く、心理的なハードルも低いため、配信側・ユーザー側の両方が手軽に利用できるというメリットがあります。すでに企業やブランドでアカウントを運用している場合は、特に始めやすい方法と言えるでしょう。SNS型のライブコマースでは、InstagramやYouTube、Facebookなどが利用できます。SNS型での注意点としては、ユーザーはPRを嫌い、暇つぶしなどエンターテインメントを目的にSNSを利用しているということと、ワンタップで他のコンテンツに離脱することができることが挙げられます。PR色を感じさせない企画や用意に離脱されない企画を練ることが重要になります。

ライブコマースで商品が売れる理由

動画を使ったオンライン販売が広まっており、ライブコマースを利用することで売上が数倍アップしたという企業が見受けられます。中には「ライブコマースで1時間弱の配信を行うことで、実店舗1日分の売上を超えた」という企業も存在するほどです。

ライブコマースで商品が効率良く売れる理由はなんでしょうか。6つのポイントから見ていきましょう。

シームレスな視聴・購入が行える

Live kitをはじめとするライブコマースサービスでは、配信を見ながら好きなタイミングで商品をカートに追加できる機能を備えています。配信画面を一旦閉じて商品ページを探すといった操作の必要がなく、視聴者の離脱を防げます。ライブ配信の閲覧から購入までをスムーズに誘導することが可能です。

実店舗の代替として活用できる

オンラインで商品を購入する上で「思っていた商品でなかったらどうしよう」といった不安が購入を阻害することがあります。一方で、ライブコマースでは商品を映像で詳しく解説することにより、視聴者の不安や疑問を解消することができます。

また、視聴者から投稿されたコメントに応えることで、実店舗での接客と同じような感覚で販売・購入することができるでしょう。これらの点から、家賃や人件費といった固定費を抑えながら、実店舗に劣らない成果を出せる可能性があります。

アーカイブ動画でライブ配信後の購入も期待できる

アーカイブ動画を残すことで、ライブ配信後の購入も期待できます。ライブコマースでは、ライブ配信中に視聴者の購入が増えていき、終了後~当日中の購入数が最も伸びる傾向にあります。その後、翌日以降の購入数は多少落ち着きます。しかし、SNSやメールマガジンなどを通じてアーカイブ動画の視聴をおすすめすることで、再度購入数の増加に期待できます

動画により多くの情報が伝わる

ライブコマースでは、動画を利用することで多くの情報を視聴者に伝えられます。例として、アパレルブランドのスタッフが商品を実際に着用して配信するといったケースがあります。服のサイズや素材感、動いた時の裾の揺れ方など、動画ならではの視覚的な情報を届けられるでしょう。ライブ配信とファッションの相性は良く、実際に多くのアパレルブランドがライブコマースを活用しています。

信頼感を与えられる

コメントを通じて視聴者とコミュニケーションを取ることで、商品や企業・ブランドに対する信頼感を与えることも期待できます。ブランドイメージや好感度の向上に繋がる可能性もあるでしょう。

また、モノがあふれる現代では、商品自体の魅力に加え、感情や体験を重視して買い物をする消費者が増えています。「この人から買いたい」「このブランドが好き」といった好意的な感情が、売上に繋がる時代と言えるでしょう。信頼感や話題性といった側面から、タレントやモデルといったインフルエンサーや、ライブ配信を仕事にする「ライバー」と呼ばれる人たちを起用することも有効です。

データの分析ができる

ライブコマースでは、視聴者数やコメント数、購入者数といったデータが可視化されるため、次回以降に向けた改善策を講じることができます。例えば、視聴者数が少なければ、配信時間を調整したり、配信前の告知を強化したりといった施策が考えられるでしょう。また、ライブ配信中の離脱率の高い時間をチェックすれば、紹介する商品の選定方法や、紹介方法などを検討できます。なおLive kitでは、使いやすさを重視した管理画面により、各数値を把握して分析をすることが可能です。

まとめ

ライブコマースの仕組みややり方、注目されている理由などについて解説してきました。ライブコマースは効果的に商品の魅力を訴求できることから、ECサイト運営を行う際はぜひ取り入れたい販売方法です。

ライブコマースサービス「Live kit」は、過去のライブ配信における平均購入率が10%以上と高い水準であることが特徴です。分析機能やアーカイブ機能など、多くの機能を利用することで売上アップが目指せます。EC事業に関するノウハウや実績を活かし、ECサイト構築や分析・サポートといった支援も利用可能です。ライブコマースをご検討中の方は、ぜひ一度お問い合わせください。

また、Live kitはIT導入補助金の対象に認定されています。
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【最大補助率3/4以内】Live kit が「IT導入補助金2022」の申請対象に認定されました。